Candy or Swag?

コラボレーションや透明性といったオープンな組織の原則の価値を示す
Contributed by

Jim Barton

Published January 03, 2020
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概要

”Candy or Swag? (キャンディか?景品か?)”というプラクティスは、ゲームを通じて、コラボレーションや透明性といった重要なオープンな組織の価値を強化するものです。 その目的は、最もシンプルなグループシナリオであっても、自己組織化チームのメンバーが協力し、結果に対して互いに責任を負うことで、すべての人にとって成果が向上することを実証することです。

メリット

新しいチームが結成されるとき、特にサイロ化した伝統を持つ伝統的な組織では、コラボレーションや透明性といったオープンな組織価値を確立する必要があります。 このプラクティスは、これらのメッセージを魅力的なゲーム環境で提供します。 また、新しい取り組みに着手する際に、チームやプロジェクトのTシャツなどのグッズを配布する場合、単に会議室に開封済みの箱を置いておくよりも、より印象的なデリバリー体験ができます。

実施方法

前提条件

  1. キャンディー: 参加者1人あたり、想定されるゲームのラウンド数分のキャンディを用意します。 例:参加者10名×5ラウンド=50個のキャンディ。 なお、キャンディである必要はありません。景品よりも参加者にとって価値が著しく低いと考えられるものであれば、どのようなものでもよいです。
  2. 景品(スワッグ): 参加者1名につき景品(スワッグ)1点(+予備)。 こちらは、より高額な賞品となります。 Tシャツ、携帯電話の充電器、ペンなどです。
  3. カード: 参加者1名につきインデックスカード2枚。 1枚は「Candy」、もう1枚は「Swag」と書かれています。

手順

ゲームは複数セットのラウンドで進行し、それぞれのラウンドはオープン組織の原則を説明するために使用されます。

フェーズ 1: 制御(Control)

まず、ゲームのルールを説明します:

  1. 会話することは禁止. しゃべってしまうと、キャンディーも景品ももらえません。

  2. あなたの目の前には2枚のカードがあります。 各ラウンドで、「Candy」カードか「Swag」カードのどちらかを選び、私が部屋の中を歩きながら、選んだ方を私だけに見せてください。

  3. 誰が何を得るかを決める方法は以下の通りです:

| シナリオ | 誰がCandyをもらえる? | 誰がSwagをもらえる? | サマリー | |---|---|---|---| | 全員がCandyを選んだ | 全員 | 全員なし | みんなが少しだけ勝つ。 | | Swagを選んだのは1名のみ | Swagを選んだ人以外 | Swagを選んだ人のみ | 全員が少しだけ勝つ。 誰か一人がたくさん勝つ。 | | 二人以上(複数人)がSwagを選んだ | 全員なし | 全員なし | 全員負け。 |

NOTE: 大人数の場合は、1ラウンドで選択できるスワッグの数を増やしたほうがよいでしょう。 推奨されるガイドラインは、以下のスライドを参照してください。

フェーズ1では通常、各ラウンドで複数の人がSwagを選択するため、誰も何も手に入らないということが起こります。このフェーズでは、少なくとも2ラウンド行い、グループ内にフラストレーションを溜めます。このフェーズの最後には、機能横断的な専門知識が組織のサイロに閉じ込められ、めったに、あるいはまったくコミュニケーションをとらないような、典型的なプロジェクト開発プロセスと比較し、このプロセスを振り返ります。

フェーズ 2: 協力(Collaboration)

オープンソースの原則を確認し、コミュニケーションによって皆がより良い結果を得られるかどうかを問うた目に、フェーズ2では、ゲームにコラボレーションの要素を追加します。

私が「GO」と言ったときから1分間で、キャンディとスワッグのどちらかを選ぶ前に、グループで協力できる(コラボレーションする)ことを伝えます。残り30秒、残り20秒のサインを出し、最後の10秒をカウントダウンします。その後は、前回と同じようにゲームを進行します。

ここが面白いところです。ランダムに、必要に応じて、名前のアルファベット順に、などなど、ラウンドごとに誰かが確実にお菓子を手に入れるための共有プロトコルを確立しようとするグループを見たことがあります。うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあります。

この段階では、少なくとも2~3ラウンド実施します。この時点でグループが協力する方法を理解していれば、グループ内にあらかじめ「悪役」を置くことで、別のバリエーションを加えることができます。最終ラウンドで「悪役」を密かに起動させ、再びフラストレーションが溜まるのを観察します。

このフェーズの振り返りでは、コラボレーションが全員にとってより良い結果をもたらしたということに、グループ全体が同意するでしょう。しかし、たった一人の「悪役」が、全員の成果を台無しにしてしまう可能性もあります。妨害行為を防ぐ方法についてアイデアを募ります。 これをきっかけに、ゲームの最終段階である「透明性」の段階に入ります。

フェーズ 3: 透明性(Transparency)

フェーズ3では、前回同様、全員に1分間のコラボレーションをさせます。しかし、今回は「Candy」カードと「Swag」カードのどちらを選ぶかは、グループには隠しません。その代わり、「GO」の合図で全員が自分のカードを表向きにテーブルに置きます。

コラボレーションと透明性の組み合わせが、誰にとってもより良い結果をもたらしたかを振り返ってください。この2つは、私たちがオープンな組織で生きていくための基本原則です。

景品を配布!

最後に、まだ受け取っていない人全員にスワッグを配布します。

実施例

参考

Candy or Swag? をチームや顧客、ステークホルダーと実施するにあたりより詳細にお知りになりたい場合は、以下のリンクを参照してください。


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