Readyの定義

作業(スプリント)が着手可能かを判断する基準
Contributed by

Matt Takane

Ilaria Doria

Published August 16, 2018
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概要

  • Readyの定義(Definition of Ready, DoR、準備完了の定義)は、プロダクトバックログアイテム(PBI)をスプリントバックログに移してスプリント(開発/コーディング)を開始するための準備が整っているかを判定する基準です。INVEST基準がよく使われます。
  • チームが共同で作成し、維持し、遵守する基準です。

メリット

  • 進行中の作業がスコープを逸脱してしまうことを防ぎます。
  • 作業(スプリント)を開始する際に作業項目(PBI)に関する理解を深めることができます。

実施方法

Readyの定義はチームの特性に応じてチーム毎に定めるべきものですが、他のチームのReadyの定義を知ることも役に立つでしょう。以下に、現在AXA PPP Healthcareで使用されている例を示します。

READYの定義 : ユーザーストーリーは下記のINVEST基準を満たしていること。

  • Independent(独立):ユーザーストーリーが互いに独立していること。
  • Negotiable(交渉可能):特定の機能に対する約束事でないこと。(日本語訳注:ユーザーストーリーはWhat(どんな機能を作るか)とWhy(なぜそれが必要なのか)に焦点を当て、How(どうやってそれを実現するのか)はスプリントプランニングで開発者を中心に議論(交渉)できる状態にしておくことを「交渉可能」と言う)
  • Valuable(価値があること):タスク/コーディングの単位などでストーリーを定義するのではなく、価値が創出できる単位でストーリーを定義する。
  • Estimable(見積可能):見積には前提となる情報をチームで共有していることが必要。
  • Small(小さい):イテレーション(スプリント)に収まるサイズであること。
  • Testable(テスト可能):"受入基準"が定まっていること。

リモートワークのヒント

  • Readyの定義とDoneの定義はリモートでも比較的容易に合意することができます。
  • 一人がファシリテーターとして、みんなの意見に基づいて記述するか、みんなで共同編集することができます。
  • 仮想ホワイトボードツールを使用し、Roman Voting(親指サインを使ったGood/Badの意思表示で行う投票)や名前入り付箋を使って合意を得るなどのテクニックを活用してください。

実施例

参考

Readyの定義 をチームや顧客、ステークホルダーと実施するにあたりより詳細にお知りになりたい場合は、以下のリンクを参照してください。


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