チームが「考える」から「行動する」へ移行するためのアプローチ。チームが実行にコミットすることを確実にする。
チームや組織は「分析麻痺」(analysis paralysis) に陥りがちです。 これは、問題を考えることから行動することへ移れないことを意味します。 複雑な問題を解くカギは、コラボレーションと実験的なアプローチを採用して行動することです。 私達は「同意せずともコミットする」ことで「考える」と「実験を設計する」の間にある壁を減らし、「実験を実施する」ことができるようになります。 コラボレーションにコンセンサスが必要だという認識は誤りです。実際、チームのダイナミズムいおいてコンセンサスを得ることは大きなコストがかかります。チーム内に意見の相違がある場合、一般的にコンセンサスは強制力によって達成されます。チームメンバーは好奇心よりも説得力を得ようとし、誘導的で自己肯定的な質問をし、反対意見を抑えてコンセンサスを求めます。この場合の問題は、(チームに)コミットメントではなく、コンプライアンスをもたらすことです。
コミットメントは内発的動機づけです。コミットしている人はそのことに情熱を持っているため成果を得るために加速します。これがハイパフォーマンスを発揮するチームによく見られるものです。一方、コンプライアンスは最低限のことしかせず、エンゲージメントを欠くことになります。
まず、部屋にいる誰もが選択できる決定権が必要です。 このようなときに「コラボレーション」や「インクルーシブ」のようなオープンな組織の特徴が活きてきます。 次に、Mobiusループのオプション期間中に作成された各仮説について、合意されたレビューポイントと、チームがレビューポイントに到達した際にどのように継続するかを決定するために必要なテストや証拠が必要です。つまり、チームは、どのような証拠を探しているのかを明確にし、それに基づいて決定を下すためのレビューポイントを決定する必要があります。
「分析麻痺」の原因の1つは、実行することが合意された後、望んでいる結果を生み出さないことがわかっているにもかかわらず、調整がないということへの恐れです。この恐れは、ウォーターフォール・メソッドを使用し、アウトプットに焦点を当てた人々にとって現実です。実験の文化への移行や、Mobiusループのような製品開発方法の採用により、チームはサイクルを打破し、行動にコミットし、アウトカムに焦点を当てることができます。
もう一つのヒントは、納期が長すぎないようにする ことです。あなたが達成しようとしている結果によって異なりますが、大きな問題を一連の小さな問題に分解する ことはやって見る価値があります。これにより、チームが進むべき道を見ることができるだけでなく、より頻繁なコースの修正が可能になり、どのような異論も短期間で解決することができるからです。
選択された仮説に反対する人たちは、アプローチを検討し、評価し、適応する機会がすぐに訪れることを知っているため、実行にコミットすることができます。つまり、仮説を立てた際に明確にしたテストや証拠に基づいて、推定ではなく実証に基づいてコースの修正を行うことができます。
カギとなる特徴をチームの中で作り上げましょう。そうすれば、「同意せずともコミットする」ことを恐れず、チームが目的や情熱、コミットメントをドライブし続ける自身を持てるでしょう。
同意せずともコミットする をチームや顧客、ステークホルダーと実施するにあたりより詳細にお知りになりたい場合は、以下のリンクを参照してください。