かんばん

効果を最大化し、よりアジャイルになるための可視化されたワークフロー管理手法
Contributed by

Roman Martin

Published September 15, 2020
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概要

かんばんは、以下のプラクティスに基づき、アジャイルソフトウェア開発を実施するために使用されるフレームワークです:

  • ワークフローを可視化
  • 進行中の作業(WIP)を制限
  • フローを管理
  • プロセスポリシーの明確化
  • フィードバックループ

このフレームワークでは、「見える化」が重要なプラクティスです。各作業項目(かんばんカード)は、ボード(かんばんボード)上に視覚的に表現され、チームメンバーはいつでもプロセス全体のすべての項目の状況を確認することができます。このフレームワークにより、フローの最適化・効率化を図ることができます。

かんばんボードは、フローの異なるステップまたはステージを表す一連の列でプロセスを表します。それぞれのかんばんカードは、タスクとそのステータスに関する貴重な情報(例:概要、責任者、期限、...)を含むワークアイテム(要求された、またはすでに進行中のもの)を表します。

**進行中の作業(WIP:Work In Progress)**は、各ステージでチームが現在作業しているワークアイテムの数を表します。この限界値は、各チームのワークフローの能力を表し、ボトルネックの特定に役立ちます。この値は、安定したワークフローを定義し、予測可能なデリバリーを行うために役立ちます。

メリット

かんばんは、仕事が予測不可能な形で到着する状況、もしくは他の仕事を待つのではなく、準備ができ次第すぐに展開すべき状況に適用されます。

このフレームワークは、次のようなことに役立ちます:

  • 進行中の作業を視覚的に確認できる
  • ボトルネックや阻害要因を特定し、それを取り除くための手段を講じる
  • チームコラボレーションを向上させる
  • プロジェクトやユーザーストーリーの開始から終了までにかかる時間を短縮し、効率性と生産性を向上させる
  • 無駄を省く

実施方法

誰が必要か?

かんばんには、ソフトウェア開発、デリバリー、デプロイメントに取り組むチーム全体、プロダクトオーナー、およびこのプロセスに関する知識を持つ他の利害関係者が参加します。また、チームがこのフレームワークに慣れていない場合は、ファシリテーターにとって役に立つものになります。

何が必要か?

  • ワークアイテムを完成させる(開発、デプロイ、デリバリー)ための一連のステップまたはそのためのステップとして定義されるプロセスまたはワークフロー。
  • 明示的なプロセスポリシー:チームがどのように働くかについてのルールで、チーム内共同で開発されるべきもの。これらのルールは、あるワークアイテムをある列から他の列に移動させることができる条件などを記述します。
  • かんばんボード(仮想または物理)は、列の集合で分けられる。各列(プロセスのステップまたは段階)の意味は、チームの各メンバーにとってよく理解されている必要があります。
  • かんばんカードのテンプレート:プロセス中のタスクを記述するために、一連のプロパティ、値、または定義でワークアイテムを識別します。このテンプレートは、かんばんカードを作成するのに役立ちます。

何を得るか?

かんばんは、あなたのプロセスを測定するための一連のメトリクスを提供します。これらの測定基準は、フローを改善し、失敗のポイントを特定するのに非常に有用です。

  • リードタイム(Lead Time): タスクがかんばんボードに入ってから、出ていくまでの時間を計測します。我々のお客様のための指標です。
  • サイクルタイム(Cycle Time): タスクが開始された時点から、そのタスクがプロセスを通過するのに費やした時間を測定します。
  • スループット(Throughput): デリバリーされた作業(完了したワークアイテム)の総量を測定します。

これらの指標には、リトルの法則が適用できます: Cycle Time = WIP / Throughput

リモートかんばんのTips

  • このフレームワークは、リモート環境のチームにも適用可能です。
  • ドキュメントやホワイトボードなど、チームで同じツールを使えると適用しやすくなります。
  • 一人のファシリテーターが主画面を共有し、ツールを見せて、どこに焦点があるのかを全員が理解できるようにします。
  • もし、使っているツールが、どこに人がいるかを確認できるものであれば、同じトピックに集中することができ、とても便利です。

実施例

参考

かんばん をチームや顧客、ステークホルダーと実施するにあたりより詳細にお知りになりたい場合は、以下のリンクを参照してください。


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