Open Decision Framework(オープンな意思決定フレームワーク)

透明性が高く、包括的で、顧客中心の意思決定を行う方法
Contributed by

Rebecca Fernandez

Jerry Becker

Edited by
Published July 26, 2021
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概要

オープンな意思決定は、参加型の実践を通じて実行可能な合意に達するためのアプローチです。透明性が高く、包括的で、顧客中心です。問題、要件、制約を関係者と明確に共有すること、多様な意見や包括的なフィードバックを確保するために複数のステークホルダーと意図的に協力すること、競合するニーズや優先順位を超えて関係や期待を管理することが含まれます。

より一般的には、オープンな意思決定は、十分に機能する能力主義を促進します。たとえば、オープンソースコミュニティは、形式的な肩書きよりも具体的な貢献を現実的に評価し、組織の隅々からのアイデアを奨励する点で、能力主義的です。

オープンな意思決定フレームワークは、オープンな交流、参加、実力主義、コミュニティ、そして「早期にリリースし、頻繁にリリースする」というオープンソースの5つの原則を、意思決定やプロジェクトをリードするプロセスを通じて実践する方法を示しています。このフレームワークは柔軟性があり、チーム間のコラボレーション、ステークホルダーの特定と関与、競合するニーズと優先順位の管理、トレードオフとビジネス要件の伝達、よりオープンな意思決定を支援するために設計された実践的なステップを提供します。

オープンな意思決定フレームワークは、クリエイティブ・コモンズのCC-BY-SA 4.0ライセンスの下で利用可能で、すべてのファイルはGitHubで入手できます。

メリット

このフレームワークは、意思決定者が透明性のあるコミュニケーションを行い、多様な視点を求め、複数のチームにまたがるコラボレーションをより効果的に行い、ビジネスプロジェクトや意思決定が予期せぬ影響を受けないようにする能力を向上させます。

透明性、コラボレーション、実力主義に根ざした Red Hat のオープンな文化は、当時の社長兼 CEO であった Jim Whitehurst 氏による The Open Organization で強調されています。

オープンソースへの関心がー技術面でも、オープンな経営と文化の基盤としてもー高まる中、Red Hat はビジネスリーダー、意思決定者、プロジェクトマネージャーが Red Hatters の経験から学び、その成果をコミュニティに還元できるよう、オープンな意思決定フレームワークを作成しました。

実施方法

オープンな意思決定フレームワークでは、オープンな意思決定プロセスを構成する4つのステップ(または「フェーズ」)を挙げています:

  1. アイディエーション - 解決したい、あるいは決断したい問題について、透明性をもってリードします。可能性のあるアプローチや、動かせない決定に対する制約をオープンにリストアップします。
  2. 企画とリサーチ - 顧客や協力者を積極的に巻き込みます。フィードバックを求め、望ましいフィードバックのタイプを設定します。時間枠、範囲、フィードバック/リサーチの完成度、否定的な意見への対応についてオープンにしましょう。
  3. 設計、開発、テスト - フィードバックから生まれた選択肢を検討し、フィードバックに基づいて行われた変更や、他のフィードバックが実現できなかった理由、使用されなかった理由を明らかにします。検討した選択肢を推進するアンバサダーを任命し、活用します。
  4. ローンチ - 意思決定(特にフィードバックの取り込み)のステップを共有します。フィードバックに基づき、継続的に更新される決定であることを認識し、準備をしてください。

オープンな意思決定フレームワークは、今すぐあなたのチームで使うことができます。オンラインでダウンロードできます。プレーンテキスト版 を読むことも、フレームワークを説明したプレゼンテーションスライド をダウンロードすることもできます。

また、フレームワークをチームや組織のリーダーと共有することも検討してください。[オープンな意思決定フレームワーク成熟度モデル(https://github.com/red-hat-people-team/open-decision-framework/blob/master/maturity-model/Maturity-model-ODF.pdf)を使用して、チームの進捗を追跡します。

このフレームワークはオープンソースの原則に基づいています:

オープンな情報交換

ソフトウェアの開発であれ、ビジネス上の問題解決であれ、オープンな情報交換は「ソースコード」を他者と共有することから始まります。アイデアの自由な交換は、人々が学び、既存の情報を使って新しいアイデアを開発できる環境を作るために不可欠です。

参加型

自由に協力し合えるとき、私たちは何かを創造します。一人では解決できないような問題を解決することができるのです。そして、オープンスタンダードを導入することで、他の人々が未来に参加できるようになるのです。

迅速+頻繁なリリース

迅速なプロトタイプは迅速な失敗につながり、より良い解決策をより早く導き出します。自由に実験ができれば、新しい方法で問題をとらえ、新しい場所で答えを探すことができます。やってみることで学ぶことができるのです。

実力主義

実力主義では、良いアイデアはどこからでも生まれ、最高のアイデアが勝ちます。誰もが同じ情報にアクセスできます。どのプロジェクトが成功するかは、コミュニティからの支持と努力を集めるかによって決まります。

コミュニティ

コミュニティは共通の目的のもとに形成されます。多様なアイデアを持ち寄り、仕事を分かち合います。グローバル・コミュニティが力を合わせれば、一個人の能力を超えたものを創造することができます。努力を倍増させ、仕事を分かち合うのです。力を合わせれば、もっと多くのことができるのです。

実施例

参考

Open Decision Framework(オープンな意思決定フレームワーク) をチームや顧客、ステークホルダーと実施するにあたりより詳細にお知りになりたい場合は、以下のリンクを参照してください。


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