Matt Takane
Ryan DeBeasi
ユーザーストーリーマッピングは、2008年にJeff Pattonによって広められた、伝統的なアジャイルのバックログの進化形です。 これは標準的なアジャイルの、おおまかなリリース計画を作成するのに効果的なプラクティスです。 ユーザーストーリーマッピングでは、ユーザーの行動を時系列で横軸に並べ、各行動に対してプロダクトが提供する価値(ユーザーストーリー)を縦に並べていきます。 このとき、ストーリーは価値の高いものを上に配置します。 バリュースライシングでは、上記でマップしたストーリー群をスプリント毎に実装可能なグループに分けていきます。 ストーリーは価値の高い順に並んでいるため、このグルーピングは上記マップに「横線」を描くことで行います。 (横線を描くことがマップをスライスするように見える。実施例の2つめの動画のサムネイルを参照。) ユーザーストーリーマッピング&バリュースライシングを実践すると、
チームがスプリント内で実装できると考えるバックログアイテム(と、次のスプリントに送るべきバックログアイテム)が識別され、定義されます。
ストーリー(顧客への提供価値)の一覧を3つ程度のイテレーションに「スライス」します。スライスされたストーリー群は階的なリリースの計画となります。
最初のイテレーション計画は十分に詳細され、作業が開始できる状態になります。
作業工数の見積は重要なステップです(見積が好きという人はいませんが)。ユーザーストーリーマッピングは、プランニングポーカーやTシャツサイジングのような見積手法よりもマシな見積手法です。
プロダクトが提供する価値は、ユーザーの行動の初めから終わりの流れ沿って発案されていることが多いです。しかし伝統的なバックログはユーザーストーリーを提供価値の順に並べ替えるため、ユーザーの行動の流れとストーリーの関係性の情報が消えてしまいます。ユーザーストーリーマッピングは、複数のイテレーション(つまり、アジャイルのリリース計画)を計画するための軽量なメカニズムでユーザーの行動の流れとストーリーの紐付きを表現しています。
ユーザーストーリーマッピングは、バックログの項目をビジネスプロセスの文脈で提示するため、Scrumプロジェクトの一般的な落とし穴である「全体像を見失う」という問題が発生しません。
ユーザーストーリーマッピング、バリュースライシング をチームや顧客、ステークホルダーと実施するにあたりより詳細にお知りになりたい場合は、以下のリンクを参照してください。