もしも...

イノベーションを促進するため、ルールを取り払ってみる
Contributed by

Jerry Becker

Published March 29, 2021
Collection
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概要

”もしも...(What If...)”というプラクティスは、ある課題を取り巻く現在の「ルール」や「規範」を特定し、それらのルールや規範のひとつを排除することで、革新的なアイデアの幅を広げようとするチーム・アクティビティです。このプラクティスは、ディズニーの元イノベーション&クリエイティビティ責任者であるダンカン・ウォードルによって考案されました。

メリット

このプラクティスは、特定のビジネス課題にまつわる人々の精神的障壁に手軽に挑戦するための実績あるアクティビティです。このような精神的な障壁、あるいは”思考の川 (river of thinking)”は、私たちが特定の業界で働く中で、長い時間をかけて形成されています。経験を通じて、私たちは無意識のうちに、何かはこうあるべきだと考えるパターンを形成し始め、これらのパターンが創造性の境界線を形成しています。”もしも…”というプラクティスでは、そのような境界線を特定し、そのうちのひとつを取り除いてみることで、より創造的で革新的な問題解決のアイデアを見出すことができるようになります。

実施方法

Step 1: ルールをリストアップする

  • セッションで焦点を当てる課題トピックを選ぶ(問題提起、カスタマージャーニー、あなたが活動している業界など)。
  • 壁のスペース、ホワイトボード、またはお気に入りのデジタル・ホワイトボード・ツールを使って、線を引いて3つの列を作り、(左から)「ルール(Rules)」、「もしも...(What If...)」、「想像(Imagine If...)」とラベルを貼る。
  • チーム全員に付箋とシャープペンを渡す(オンサイトで行う場合)。
  • タイマーを5分間セットし、参加者にその課題に関連するルール、規範、障壁をすべて列挙してもらう(付箋1枚につき1つのアイデア)。アイデアを「ルール」の列に並べる。
  • タイマーが鳴ったら、すべてのアイデアに目を通し、投票のために全員に3点を与える。

Step 2: 取り払うルールを選ぶ

  • タイマーを2分間セットし、「もしこのルールがなくなったら、アイデアの幅が最も広がる」と思うルールに投票してもらう。投票上位の付箋を取り、「もしも...」の欄に移動させる。
  • チームに、"このルールが適用されなかったら?"と考えるよう求める。別の付箋に、「もし...がなかったら」という文にルールを書き換える。

Step 3: もし...だったら想像してみて

  • タイマーを 10 分間セットし、選択したルールが適用されない場合、将来どのようなソリューションになるかについて、全員にアイデアを書き出してもらう。「「想像(Imagine If...)」という欄にアイデアを書き込む。
  • (オプション) 大人数のグループや、たくさんのアイデアが生まれ、時間が足りない場合は、3分間のタイマーをセットし、参加者に最も野心的だと思うアイデアの上位2~3位を選んでもらう。
  • 参加者にグループ内でアイデアを発表してもらう
  • もう1ラウンド、ドット投票(参加者1人につき3点を使用)を行い、チームが実験したいアイデアに投票する。

Step 4: 次のステップを考える

  • 投票上位のアイデアを取り上げ、このアイデアで実験を行い、実行するためのアクションアイテム/次のステップをリストアップする。誰かに所有権を割り当てる(理想的には、そのアイデアを出した人)。
  • チームで次のステップを実行し、後日(1~2週間後)進捗状況を確認する。

実施例

参考

もしも... をチームや顧客、ステークホルダーと実施するにあたりより詳細にお知りになりたい場合は、以下のリンクを参照してください。


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