Chris Baynham Hughes
GEMs(Goal Eexperiments Measures)は目標設定の手法です。OKR (Objective Key Rresults)およびSMART(Specific Meaurable Achievable Relevant Time bound)に代わるものとして、Kathy Keatingによって紹介されたものです。
目標設定は困難です。ときにはチームの意欲を削いでしまうこともあります。これまでに様々な目標設定手法が試されてきましたが、トップダウンでカスケードするような目標設定がうまくいかないということが90年代には広く知られるようになりました。チームの自律性が高まるにつれて、目的やビジョンを有意義で測定可能な活動に変換することは、居心地が悪いものになっているのかもしれません。ここでGEMs(Goal Eexperiments Measures)が登場します。
Open Practice Libraryの多くのプラクティスは「実験文化」の導入を推奨しています。GEMsも同じです。OKRへの一般的な反対意見は、目標(Objective)から主要な結果(Key Result)に至るまでの道筋が欠けているというものでした。SMARTな目標は書くのがとても大変です。ばからしいと感じて考課シーズンまで目標を引き出しに仕舞い込んでいることもありました。GEMsは目標を達成するために試す「実験」を明らかにすることで、これらの困難や不快感を乗り越えます。
GEMsの目標は簡単にOKRやSMARTの目標に書き直せます。つまり、OKRやSMARTを採用している会社やチームの中で、自分だけGEMsを使っても問題ありません。OKRに書き直すときは、GoalをObjectiveに、MeasuresをKey Resultsに対応させるだけ良いです。SMARTに書き直すときは、GoalとMeasuresをまとめてひとつの文章にしてください。
GEMsは未来予測は不可能だという事実を受け入れています。そのため、実験のリストは変更しても良いことになっています。実験の成果が不十分なら別の実験を追加しましょう。うまくいかないとわかった実験はリストから削除してしまいましょう。こうすることで実験が失敗するかどうかということより、目標に向かって進むことに価値があるという認識が生まれます。
目標を設定します。大きな夢を持って将来を思い描きましょう。あなたはどうありたいでしょうか?何を見たり、聞いたり、感じたりしたいでしょうか?
注意: ここで設定する目標は測定可能である必要はありません。
例:
目標に近づくために試す実験を考えましょう。ここでは10-for-10やインパクトマッピングなど他のプラクティスが役立ちます。
例:
実験に優先度を付けます。Impact and Effort Prioritizationが役立つでしょう。目標をチームで設定しているなら自信の投票やディセントカードも使用できます。優先度には正解も不正解もありません。実施する順番を決めることが重要です。
「どうすれば効果を測定できるのだろう?」と問いかけてください。実験が成功したかどうかはどうすればわかるのでしょうか?何を見つけ出そうとしているのか、また評価に必要なデータをいつどのように収集するのかを理解しておかなければいけません。
例:
スコアを記録します。スコアカードは毎週やスプリントごとなど、短い間隔で定期的に更新します。Kathy Keatingのブログでスコアカードのテンプレートが提供されています。
GEMs をチームや顧客、ステークホルダーと実施するにあたりより詳細にお知りになりたい場合は、以下のリンクを参照してください。